ヘリウム3(He3)は、将来において核融合炉で使用できる可能性がある気体である。地球上ではヘリウム3の量は限られている。しかし、月面には多大なヘリウム3が埋蔵すると考えられている。
現在使われている核分裂反応による原子力発電所とは異なって、核融合炉では核融合反応を利用する。現在の核融合炉では、水素の同位体であるトリチウム(三重水素)と、重水素とを用いて、その核が核融合反応によってヘリウムと中性子を発生するエネルギーを使用する。これは太陽のエネルギー源と同じであり、現在の核分裂反応による原子力発電所が生成するような核廃棄物を出さない。しかしながら、トリチウムと重水素による核融合炉にはエネルギーロスや制御の難しさという難点がある。
これに対して、ヘリウム3と重水素の核反応はヘリウムと陽子を発生する。エネルギー損失が少ないこと、制御しやすいこと、そして中性子が発生しないという利点がある。陽子を直接電気に変換できるため(液体を沸騰させてタービンを駆動する必要がない)、70%程の変換効率が可能だろうと期待されている。
太陽からの太陽風で運ばれていくるヘリウム3は、地球の場合は大気に遮られて漂着しないが、月面には大気が無いので1, 100, 000トンものヘリウム3が月面上に埋蔵していると推測されている。月のホコリを月面上で約600度ほど熱することでヘリウム3を抽出して地球に持ち帰れば、核融合炉に使えるという目論見である。
残念ながら、いまのところは机上の理論にとどまっており、実現するには早くても40年はかかるだろうとの事。
ムカムカする!
考えたこと読んだこと書き綴ります
2011年5月8日日曜日
2011年4月25日月曜日
太陽光発電
電力のピーク需要対策として太陽光発電が注目されているが、これをわかり易く説明した動画がyoutubeで視聴できる。(WAO高校生講座「太陽光発電で拓く未来」)
太陽光発電の原理や、将来的に砂漠に太陽光パネルを敷き詰めて、送電ロスのない超電導ケーブルで世界中に供給するというアイデアなどが解説されている。
太陽光発電の原理や、将来的に砂漠に太陽光パネルを敷き詰めて、送電ロスのない超電導ケーブルで世界中に供給するというアイデアなどが解説されている。
2011年4月24日日曜日
想定外
福島第一原子力発電所の事故で、津波や電源の喪失は「想定外」であったとしているが、実際は想定外ではない。
youtube(http://www.youtube.com/watch?v=aP5fAGhDYk8)に掲載されている衆議院予算委員会分科会での答弁で、既に指摘されていたのだ。この答弁では津波の引き波で海面が低下して、冷却に必要な取水が出来なくなる可能性、そして電源が失われる可能性が指摘されている。
この時の当事者は、今どんな気持ちで福島第一原子力発電所の事故を見ているのだろう。
youtube(http://www.youtube.com/watch?v=aP5fAGhDYk8)に掲載されている衆議院予算委員会分科会での答弁で、既に指摘されていたのだ。この答弁では津波の引き波で海面が低下して、冷却に必要な取水が出来なくなる可能性、そして電源が失われる可能性が指摘されている。
この時の当事者は、今どんな気持ちで福島第一原子力発電所の事故を見ているのだろう。
2011年4月21日木曜日
ドイツ恐るべし
ドイツで、総電力に占める再生可能エネルギーによる発電量が2000年の6.3%から、2010年に17%近くにまで伸びたらしい。
ちなみにドイツは次のようなターゲットを目指している
総電力に占める再生エネルギーの割合を、2020年までに35%、2050年までに80%
総エネルギーに占める再生エネルギーの割合を、2020年までに18%、,2030年までに30%、2050年までに60%
再生可能エネルギーによる電力の内訳は、バイオガス11.8%、水力20.3%、風力40.4%、太陽光発電6.6%、バイオマス19.8% (2009年のデータ、Wikipedia英語版より)
人口が約8000万人の先進国がこれを成し得たのは、これからの日本にも希望が持てるのではないか。
ちなみにドイツは次のようなターゲットを目指している
総電力に占める再生エネルギーの割合を、2020年までに35%、2050年までに80%
総エネルギーに占める再生エネルギーの割合を、2020年までに18%、,2030年までに30%、2050年までに60%
再生可能エネルギーによる電力の内訳は、バイオガス11.8%、水力20.3%、風力40.4%、太陽光発電6.6%、バイオマス19.8% (2009年のデータ、Wikipedia英語版より)
人口が約8000万人の先進国がこれを成し得たのは、これからの日本にも希望が持てるのではないか。
2011年4月16日土曜日
電力の対消費総量比率
総エネルギーではなく、電力に絞って考えると、家庭での使用量の比率は高まります。例えば製造業では石油・石炭・電力を主に利用し、運輸では石油を主に利用しますが、家庭で使用するエネルギーの約半分が電力だからです。2005年度のデータによると、家庭で約3割近くの電力を消費しています。
部門別エネルギー消費量
エネルギー消費量を部門別に見ると、産業部門が42.6%、民生部門が33.8%、運輸部門が23.6%という割合の消費量になっています。これは、産業・民生・運輸のシェアは1.8対1.4対1ということです。(2010年版エネルギー白書より。2008年度データ)
産業部門では、主に製造業が約9割を占めるので、約40%に近いエネルギー消費になります。民生部門は業務部門(20%)と家庭部門(14%)によって構成されています。そして、運輸部門では旅客部門(14%)と貨物部門(19%)で構成されています。
これは、石油・石炭・電力など全てのエネルギーを含みます。例えば電力だけに注目すると、この比率は異なるものになります。
産業部門では、主に製造業が約9割を占めるので、約40%に近いエネルギー消費になります。民生部門は業務部門(20%)と家庭部門(14%)によって構成されています。そして、運輸部門では旅客部門(14%)と貨物部門(19%)で構成されています。
これは、石油・石炭・電力など全てのエネルギーを含みます。例えば電力だけに注目すると、この比率は異なるものになります。
2011年4月14日木曜日
一次エネルギー源としては、以下のものがあります。
1 化石燃料
2 原子力
3 再生可能エネルギー
このブログでは、基本的に化石燃料と原子力をオプションから除外して考えるので、残りは再生可能エネルギーになるのですが、これには
水力発電、太陽光発電、風力発電、バイオマス(バイオマス発電)、波力発電、地熱発電
などがあります。
要はこの再生可能エネルギーで、化石燃料と原子力の代替になるかということなのですが、日本の電力については、今のところ水力発電を含めば全体の10%程度しか供給できていないようです。その水力発電すら、原子力発電の余剰を利用した揚力発電が含まれるので、実際にはもっと少ないかもしれません。
ちなみに、NEDO再生可能エネルギー技術白書という優れた資料がPDFで無料で読めます。もし読んでいない人がいたらお勧めします。
1 化石燃料
2 原子力
3 再生可能エネルギー
このブログでは、基本的に化石燃料と原子力をオプションから除外して考えるので、残りは再生可能エネルギーになるのですが、これには
水力発電、太陽光発電、風力発電、バイオマス(バイオマス発電)、波力発電、地熱発電
などがあります。
要はこの再生可能エネルギーで、化石燃料と原子力の代替になるかということなのですが、日本の電力については、今のところ水力発電を含めば全体の10%程度しか供給できていないようです。その水力発電すら、原子力発電の余剰を利用した揚力発電が含まれるので、実際にはもっと少ないかもしれません。
ちなみに、NEDO再生可能エネルギー技術白書という優れた資料がPDFで無料で読めます。もし読んでいない人がいたらお勧めします。
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